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竹や流木、そして廃棄された物たちに新たな息吹を吹き込み、独特の色使いで原色の原風景を作り出す空間演出家集団 Hidari-KiKi CREATION 代表の小林響さん。

松本市にある古民家で、LA SIESTAのハンモックチェア(コンフォートサイズ ハバナ ラテ)を使っていただいています。

松本での暮らしやお仕事のこと、ハンモックとの日常についてお話を伺いました。

美しいお部屋の中でこだわりのインテリアと共に吊るされているハンモックチェア。

実はこの素敵な一室は子供部屋で、普段はお子様が読書をしたり、ご自身と一番下のお子様が一緒にハンモックに乗ったりして過ごしているそうです。独創的で美しいアイテムで彩られているお部屋。
どこを切り取っても絵になる唯一無二のお部屋が創り上げられているのは、「空間演出」というお仕事が関係していました。

空間演出というお仕事について

空間演出家になったきっかけは、大学卒業後2年間世界中を旅をした経験から。大学では建築を学びましたが、建築家になるイメージがわかなかったといいます。

「とりあえず旅に出てみようと思って。帰ってきてから、旅で色々な経験をして視野は広がったけど、自分の居場所のようなものを考えて悶々としていたら、友人が音楽イベントをやるとなって。美大出身だから何か作ってよという感じで依頼してくれて。だから空間演出家になろうと思ってなったわけではなく、そういう流れでやってみたら、他の人も面白いからうちでもやってみてよと声をかけてもらって、20年間続いているという感じです」

活動開始当初は音楽のジャンルに合わせて装飾を制作していましたが、次第に自身が表現したいものを作り、それに共感した方々が仕事を依頼するようになりました。また、コロナ禍にはお庭にある立派な蔵で光の体験ができるインスタレーションを開催。集まってのイベントが中止なら、予約制にして来てもらおうという逆転の発想。コロナ禍でも松本からアートを発信し続けていました。

松本での生活について

松本での生活にすっかり馴染んでいる小林さんですが、実は東京生まれ、東京育ち。10年ほど前に東京から⾧野県松本市の自然豊かな土地へご家族で移住しました。
直接のきっかけは奥様の勤めていたお店の新店舗のオープンですが、3.11の震災を機に都会での暮らし方を考え、移住を決意されたそうです。

ここは子育てがしやすいと言います。
田舎ということで、いくら大声を出したり楽器を奏でても怒られることはなく、子供たちを見守ってくれる環境。裏の畑では野菜を育てています。松本は冬が⾧いけれど、収穫できる季節は豊かな食事を楽しみ、自然と共存するライフスタイル。

「コロナ禍で時間ができたときに家の周りや、身の回りのことに時間をかけるようになって。そういうところこそクリエートすべきだなと思います」

どこを切り取っても美しい洗練された空間と、過去のものと現在のものが時空を超えて調和している優しく心地よい部屋は、小林さんの手で日々創り上げられていきます。

家族と共に創る家

リノベーション時にはご家族からのリクエストもあるそう。

「子供は白い新築の家が良いと言っているんですよ(笑)。だけどそれはできないし、僕の好みでもないので、せめて白っぽさを出すという意味で明るい色調にしました。壁も元々は土壁でボロボロの壁だったけど、そこに土壁の土を混ぜアイボリー色にした珪藻土を塗って白っぽくしました」

小林 響さんのモノ選びの基準とは

多様なテイストや素材のアイテムが温かみを添え、自然と調和した居心地の良い空間が広がっています。このアイテムたちはご縁があるアーティストさんの作品など、自分の感覚と親和性のあるものをセレクトされているそうです。

惹きつけられるモビールのオブジェは、Shinobu Hashimotoさんの作品。そして、アクセントになっている美しいスピーカーは松本市に工房を構えているラントシャフトGOKA SOUND LAB. のものです。個性的なヴィンテージのインテリアも部屋に彩りを与えてくれています。

「松本は古道具文化も盛んで、知人が古道具屋さんをやっていたりするので、古いからこそ良い味が出ているものを使っています」

そしてセンス溢れるモノたちと調和するようにハンモックチェアをセレクトいただきました。

色については「普段空間演出でも一つのオブジェを作るというよりも、その環境や作るもの全てを通して、何色のどういうものがあるべきかという視点で色や素材を選んでいます」とのこと。

ハンモックの使い方

お子様が乗って楽しんでいただいたり、読書をしたり。

もともとハンモックを使用されていた小林家では、松本の⾧い冬のあと、ハンモックでのお昼寝の気持ちよさも体験済み。ハンモックは意識的にゆったりしようと思ったタイミングで乗ることが多いそう。

「ハンモックに寝ると、違う時間の流れになるから、普段の生活はバタバタしているけど違う流れを感じられるのは良いと思います」

今回インタビューしたこの庭も色んな楽しい仕掛けが。
耐火煉瓦を使用することで焚火しても大丈夫なスペースや、木陰でハンモックとブランコ、トランポリンを楽しめるようなワクワクいっぱいのエリアも。どんどんと家時間が充実していったそうです。

自分のできることはできるだけ自分でやるという精神は、畑で野菜を育てたり、家づくりと多岐に渡ります。コーヒーもご自身で焙煎から行っています(フェスなどのイベントでも装飾で関わりつつ、自分で作った小屋でコーヒー屋さんを開くというこだわりっぷりです)。

お住まいは2階の改装を終え、1階のキッチンも...と愛情と手を加えていき、現在進行形で住まいづくりを楽しんでいらっしゃいました。

冬以外は外にハンモックを吊るしているそう
Photo by Ken Kawamura Instagram:@ken.kawamura_photo
Hidari-KiKi CREATION
代表小林 響

1979年東京生まれ。武蔵野美術大学建築学科卒業。
卒業後、世界放浪の旅へ。旅の中に生きるという日常的旅感覚に出会う。帰国後、空間演出家としての活動をスタート。現在、⾧野県松本市在住。

Hidari-KiKi CREATION
「free Mind and what`s going on」
今という時代をいかに自由になれるかを模索しながら場を創造する空間演出家集団。竹や流木、そして廃棄された物達にあらたな息吹を吹き込み、独特の色使いで原色の原風景を作り出す。
表現の場は野外フェスティバル、コンサートの空間演出、レストラン、bar、ショップの内装など多岐に渡る。
HP:http://hidari-kiki.org/